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「あなたが落としたのは、」ep.3 秋

10月もあとわずかですね。明日はハローウィン♪
そして、前回の中村さんが告知してくれましたが、いよいよ明大祭が始まります。
宮本ゼミ5期生&6期生合同企画も是非是非よろしくお願いします!
第131回明大祭

はい、ちゃっかり宣伝もしたところで、本題のリレー小説に行きたいと思います。今回は遠藤が担当させて頂きます。さてさて、どんなエピソードになるのでしょうか?!
若干不安ながらも…
それではスタートです!!




ハァ、ハァ
そろそろあるはずなんだけどなあ…

気づけばいつの間にか別の場所に来ていた僕は、自分がいまどこにいるのか把握できなかった。
通りがかりの人に最寄りの駅を聞き、教えてもらったとおりの方向に走っているつもりなのだが一向に見当たらない。そう思った瞬間、目の前の横断歩道の先に駅舎らしきものが見えた。信号の緑色のライトが点滅し始めている。一秒でも無駄にしたくない僕は、息切れしながらも更に加速する。信号が赤へと変わる。ぎりぎりセーフ。

ホッとした次の瞬間だった。

ズルッ、ドテッ

雪で濡れて滑りやすくなっていたのか、勢い余って転んでしまった。すぐに起上ろうとしたが、アイタタタ。腰を思いっきり打ってしまった。ああ情けない。


「大丈夫?雪が降っているのにそんなに慌てて走るからだよ。」

なんだか聞いたことのある声だ。顔をあげるとそこには見覚えのある女の子?! ずり落ちた眼鏡をかけなおしてみると目の前にはさっきの青ずきんの子だ?!しかし、今は緑色???のずきんを被っている。

「えーっと。(ゴホン)あなたが落としたのは、こちらの赤のペンライトかな?それともこちらの緑のペンライトかな?」

今度は両手に二色のペンライトを持っている。

「もう、何度言ったら分かるのかなァ。僕はペンライトも落としてなんかいないよ。とにかく本当に急いでるから、悪いけど君にかまっていられないんだ。じゃあ、行く・・・」

「それではこちらの、、、」

カチッ

赤の光と緑の光が混ざって黄色い眩い光となり目が眩んだ瞬間、

「うわぁぁぁぁあぁぁああああぁぁぁああぁああっ」

ドテッ

ん、クサッ!!
なんだろう?この臭いは・・・

でも懐かしい感じがする。

ふと顔をあげると、そこはイチョウ並木だった。あれ、さっきまで雪が降っていたはずが、辺りはすっかり黄色い景色へと変わっている。

そして臭いの正体は...落ちている銀杏だった。


ここって、よくヒカリとデートで来た場所じゃないか?久しぶりだなあ。最後に来たのはいつだろう?去年だったか、いや一昨年だったか?まるで昨日のことのようだが・・・

毎日追われた生活をしているからか月日があっという間に過ぎていく。

そういえば学生の頃はあちこち行ったなぁ。いろんなところに足を運んでは季節を感じて時間を過ごしていたのに、いつから僕はこんなに余裕のない生活を送るようになってしまったのだろうか?

そういえば、ヒカリに告白したのも学校の校門横にあった大きなイチョウの木の下だった。
後夜祭のイベントで皆で色の違うペンライトを持ってダンスを踊って...偶然ヒカリとペアになって、それで彼女を好きになったんだよな。その時、確か彼女は赤のライトで僕は緑のライトを持っていたんだ!

あれ?向こうで手を振っているのはヒカリ…??

近づこうとすると笑いながら逃げていく。

「おい、ヒカリ! 待ってくれよぉー。」

そしてヒカリは急に立ち止まって振り返りペンライトを差し出した。

カチッ

「うわぁぁぁぁあぁぁああああぁぁぁああぁああっ」

ドテッ
アイタタタ・・・
またもや腰があああ

「んふっ、おかえりなさい。思い出せたかな?では改めまして、もう一度お尋ねします。あなたが落としたのは、こちらの赤のペンライトですか? それともこちらの緑のペンライトですか?」

女の子はまたもや首を傾けてこちらをじっと見ながら僕の答えを待っている。
 「もう何度も言うけど、僕はカメラも花火もペンライトも落としていないんだよ。」

カチカチカチッ!! 

「さすがヒカル!三度目も正直だったあなたには、どっちのペンライトもあげましょう。さあ、どうぞ!」

「もう、だからさあ…」

カ・チッ

あれ?またいなくなっちゃったよ。


二つのペンライトを残して、またもや緑ずきんの女の子は消えていた。

気が付くと僕は駅前に立っていた。
いつの間に駅にたどり着いていたのだろうか。そしてあのずきんの女の子はどうして僕の前に何度も現れるのか?謎は深まるばかりだ。

しかし、思い出がよみがえるにつれてヒカリが恋しくなった。
あいつ、最近どうしているのかな...

ハッ、ここで浸っている場合ではなかった。とにかく、今は目的地に急がなければいけない。

僕は再び走り始めた。

(最終回に続く)



初体験のリレー小説、ほんと難しかったです。今までのお題の中で一番ハードル高かった気が…・

果たしてヒカルはヒカリちゃんに会えるのかな?と気になりつつ、、、
第4回の石垣華ちゃんへバトンタッチ。次回はいよいよ最終回です。
華ちゃん、よろしくお願いしま~す。
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